たぶん動く...

多分GIS系の人。あくまで個人的見解であり、所属団体を代表するものではありません。

EarthCARE MSI L1データをPythonで読み込む 地図投影する

あまりやってる人がいないようなので、今回は、EarthCARE MSI L1データをPythonプログラムで読み込み、地図投影し、GeoTIFF出力、QGISで表示するところまでやってみます。

MSIについて

MSIESAが開発した多波長イメージャ Multi-Spectral Imager (MSI)です。 可視~熱赤外域7チャンネルにおける地球表面の放射を観測します。 観測幅 150kmで500mの分解能があります。

チャンネル 波長
Visible 0.67 μm
NIR 0.865 μm
SWIR1 1.65 μm
SWIR2 2.21 μm
TIR1 8.8 μm
TIR2 10.8 μm
TIR3 12.0 μm

Visibleは赤色波長帯を観測しています。 それ以外は赤外線領域の観測となります。 GCOM-Cと比べて、EarthCAREのほうが空間分解能が荒いです。

EarthCARE のデータ読み込み

データの入手

標準プロダクトはG-Portalより入手できます。

L1BとL1Cの違い

MSI L1 PRODUCT DEFINITIONSによれば、L1BとL1Cは以下のように書かれています。 L1B
... This is the Nominal MSI L1B product...
L1C
... This is the Regridded MSI L1C product.

訳すのが難しい...
データの違いで言うと、L1Bは それぞれのチャンネルに対応した Latidude、Longitudeが格納されているのに対し、L1Cの場合はすべてのチャンネルに対応した格子に補正しています。

L1Cのデータ構造

EarthCAREは軌道1周期を8等分したものを1ファイルとしています。

また、MSI L1Cのデータについては、始端 12列、終端17列がno dataとして定義されています。 その部分を切り取って地図投影しました。

Python プログラムについて

地図投影するための投影変換でかなり形が変わります。できるだけ多くGCPを設定しました。 また、東経・西経180度をまたぐときの判定はnumpyで判定し、コードを簡素化しました。

実行方法

python  MSI_L1.py 入力ファイル名 チャンネル(0~6) 出力ファイル名

GitHubにあげています。 (もう少し作りこむ予定)

GitHub - TTY6335/EarthCARE_Tools

3パス分のVisibleバンドのデータをQGISで表示してみました。 東経・西経180度をまたぐ場合、西経を東経側に座標をとってるので地図からはみ出てますが...
夜パスにあたるファイルは砂嵐のような画像になりました。

参考文献

EarthCARE - Earth Online

MSI L1 データフォーマット説明書 https://www.eorc.jaxa.jp/EARTHCARE/document/L1ProductList/PDD/MSI/EC.ICD.GMV.MSI.00001_03.07_MSI%20L1%20Product%20Definition%20Document%20-%20Volume%20A%20(MSI_PDD_N)%202024-12-18.pdf

EarthCARE/CPR Level 1b Product Definition Document https://earth.esa.int/eogateway/documents/20142/37627/EarthCARE-CPR-L1B-PDD.pdf

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